スポーツ障害

種目、激しさを問わず起こり得るのが「スポーツ障害」です。「ちょっと気になる」を気軽に相談してくださいね。

スポーツ障害とは

スポーツ障害は、スポーツにおけるさまざまな動作の繰り返しによって身体に過度の負荷がかかり、痛みなどの慢性症状を起こしている状態です。
軽い症状の場合であれば患部を動かしたときのみに症状が現れますが、重い症状となると日常生活の中でも困難になります。
大人だけでなく、成長過程にある子供にもよく起こると言われているようです。

よくあるスポーツ障害の種類

オスグッド病

広く「オスグッド」、「オスグッド病」と呼ばれていますが、正式には「オスグッド・シュラッター病(症候群)」という名前です。
小学校の5、6年生から中学生、高校生にかけての年代の、主に激しいスポーツをしているお子様に多く見られる膝の病態です。バスケットボール、バレーボール、サッカー、野球、テニス、陸上競技の選手がよく発症します。
成長期に起こり得る一時的なものであり、オーバートレーニング、柔軟性の不足などが原因だと言われています。
骨盤を調整することで筋肉に緊張を緩めることで、症状を改善することが可能です。また、練習後の膝へのアイシングも効果的なので、悩んでいる患者様はご相談してください。

症状

膝のすぐ下で突出して見える「脛骨粗面」に、圧痛が認められます。跳ぶ、跳ねる、蹴るといった動作の際に痛みが出たり、強くなったりします。また、膝関節の屈伸、正座などで痛みを感じることもあります。
腫れたり赤くなったりすることはほとんどありません。

テニス肘

テニス肘、という名称からも分かる通り、テニス選手(特に中高年以降の選手・愛好家)に多く見られる病態です。ただ、テニス以外のスポーツで発症することもあり、近年では長期間にわたるパソコン作業を行う人にも見られます。正式には「上腕骨外側上顆炎」と言います。
サポーター(エルボーバンド)を装着しての安静、肘関節の調整などで症状を改善することが可能です。練習後の肘へのアイシングも有効です。テニス肘

症状

物を掴んで持ち上げる、タオルを絞るといった動作の際に、肘の外側から前腕に痛みが生じます。
テニス肘の多くは、安静時には痛みがありません。

ジャンパー膝・膝蓋靭帯炎

跳ねたり着地したりといったジャンプ運動を繰り返すスポーツ、蹴ったり走ったりといった運動を繰り返すスポーツによく見られる障害です。
バレーボール、バスケットボール、ダンス、サッカーなど競技者が多く発症します。
膝関節の屈伸運動を繰り返すことで、大腿四頭筋が緊張し続け、膝蓋(しつがい)靭帯を引っ張った状態となるため、小さな損傷が蓄積されていき、痛みが生じます。
多くは、成長期の一時的なものです。オーバートレーニング、柔軟性の不足などがリスク要因として挙げられます。
骨盤の調整、大腿四頭筋肉の緊張を緩和することで、症状の改善が可能です。また、練習後の膝へのアイシングも有効です。

症状

発症時は練習後に痛みがあり、徐々に練習中も痛くなり、悪化すると日常生活におけるさまざまな場面で痛みを伴うようになります。

シンスプリント

さまざまなスポーツにおける、反復運動によって脛の内側に痛みが発症する病態です。医学的には「脛骨過労性骨膜炎」に該当します。
陸上競技(特に長距離・短距離・跳躍種目・マラソン)の他、バスケットボール、バレーボール、サッカー、バレエ、新体操の選手によく見られます。
シンスプリントは、オーバートレーニングだけでなく、シューズの選び方・状態、グラウンド・床の硬さなどの要素がからんで発症することが多く、それらの見直しも重要となります。

症状

脛骨(脛の内側の骨。外側は「腓骨」)の下3分の1の辺りが痛みます。激しい痛みではなく、鈍い痛みであることも特徴です。

野球肩・野球肘

野球肩、野球肘は、繰り返しボールを投げることで発症する障害です。ですので、必ずしも野球選手だけがなるものではありません。野球肩と野球肘をまとめて「投球障害」と呼びます。
どちらも、投球フォームの悪さ、投げ過ぎ、不適切なコンディショニングなどを原因として起こります。
肩、肘を含めた全身のバランスの調整を行うことが重要です。

症状
野球肩

肩の痛み、肩の腫れなどの症状が見られます。投球動作、その他の動作、姿勢などによって痛みが強くなることもあります。

野球肘

投球時、投球後の肘の痛みが見られます。また、肘が伸びなくなったり、逆に曲げにくくなったりすることもあります。

ランナー膝

ランナー膝主にランニング(走ること全般)によって生じる、膝関節周辺の障害の総称です。医学的には、「腸脛靱帯炎」と言います。
ランニングをする際の膝の屈伸運動の繰り返しによって、腸脛靭帯が大腿骨外顆と機械的な接触を起こし、炎症、痛みが生じます。
マラソンを含めた長距離走の他、バスケットボール、水泳、自転車競技、エアロビクスの選手によく見られます。
不適切な走行フォーム(着地を足の外側で行う等)によって発症すること多いとされています。捻挫などをした状態で無理に練習を続けることで、無意識に患部を庇うためにフォームが乱れるケースもよく見られます。
根本的な改善のためには、フォームの修正も必要です。

症状

膝に痛みが生じます(特に膝の外側)。軽度であれば症状は基本的に運動の直後に現れますが、悪化すると運動中も、さらに悪化すると日常生活においても痛みを感じます。当然、普段通りのパフォーマンスが難しくなります。

当院に来院されるスポーツ障害で、部活ができない、長い間痛みに悩んでいる方は是非当院までお気軽に来院ください。